ベータ研究所の川上泰弘です。
私にとってIFAとして個人投資家の方々の資産運用のお手伝いをさせて頂いている中で特に達成感があるのが、お客様のご投資をより最適なものとさせて頂いたことで、時間が経つのが楽しみになっている状況です。
これまでにもお伝えしたとおり、投資で確りとしたリターンを獲得して頂くための基本原則の一つが、「一日でも長く市場でリスクを取り続ける」です。非常に簡単なようで実は難しいことでもあります。
これは、「リスク管理」をしっかりと行って、投資されている方々が個人投資家の方々ではそれほど多くないからではないかと考えています。
簡単なたとえ話になりますが、サイコロを2回振って合計値がいくつになるか当てるゲームをしているとします。勝てば100円、負ければ-100円となるゲームです。合計値は、5つ指定できるとします。サイコロにいかさまはないようです。
この5つをどのように指定しますか。
確率の考え方を使うと、最も勝つ確率が高くなるのは、5、6、7、8、9を指定した場合で、勝つ確率は66.7%になります。それでは、単純に先頭から2、3、4、5、6を指定すると、どうでしょうか。その場合、勝つ確率は41.7%です。
ここで考えてみてください、勝つ確率が66.7%のプレイヤーであれば、このゲーム続けられるだけ、続けたいと思いませんか。時々は負けますが、3回に2回は勝つゲームです。ゲームをどんどん繰り返すのが楽しみです。
一方で、勝つ確率が41.7%のプレイヤーであれば、このゲーム続ければ続けるほど、平均的にどんどんお金が無くなっていきます。ゲームを繰り返してはどんどん負けてしまいます。
私は、ポートフォリオを組むことは、不確実性のあるゲームの結果を調整しているようなものだと考えています。確りとした定量分析の裏付けを持つポートフォリオを組むと、時間の経過がとても楽しみになってきます。市場の上げ・下げは残念ながら不可避ですが、「総じてみれば資産が増えていく」というのが理想的な資産運用ではないでしょうか。
機関投資家では高度なリスク管理を徹底し、シミュレーションを駆使、万が一の出来事があった場合にどの程度の損失が発生しうるのか、そのうえで、さらに予想をしないような損失にも対応できるように、この損失の可能性を定量的に測定しています。私自身、金融工学をベースに、過去にこのようなリスク管理のための計測モデルなどを実装していましたので、その計算は非常に大変なことを身に染みて知っています。
もちろん、個人投資家の方々が機関投資家並みのリスク管理を行うことは、設備投資を伴い非常に難しいです。ただ、リスク管理を得意とするIFAと一緒にご投資されるのであれば、話は別です。
IFAが個人投資家の皆様に代わって、ご投資前に定量的にポートフォリオ中の投資対象の特性を把握し、それらの投資対象をなるべく最適な構成割合で組み上げ、シミュレーションを走らせることで、1年後、3年後に平均的にはどのようなリターンになるのか、その確率分布はどのような形になっているのか、新しいポートフォリオのリターンがマイナスになってしまう可能性はどの程度あるのか、「見える化」して個人投資家の方々にお見せすることができます。
私がIFAとして資産運用をお手伝いしている投資家の皆様にはこのようなリスク・リターンに関する分析をご提案書の一部として組み入れて、事前にリスクを見える化し、リスク・ベース・アプローチを徹底させて頂いております。
「金融商品は目に見えないから難しい。」よく言われる言葉ですが、定量化するとかなり様々な特徴が見えるようになります。
ご投資の前に是非ご自身の新しいポートフォリオのリスク量や想定されるリターンの確率分布をいくつかの時間軸でご確認いただき、ご自身にとって程よいものになっているか、是非ご確認いただければと思います。これこそ投資判断の根幹と考えています。
そのようなサービスを提供できるIFAをご存じないという方は、是非ご連絡をください。
私をIFAとしてご登録いただきますと、ベータ研究所で開発したツールを活用し、IFAとして皆様のご投資前のリスクの「見える化」を一切の費用を頂戴することなく、お手伝いさせて頂きます。
今後も不定期ではありますが、引き続き投資に関するお話をご紹介していきます。お楽しみに。
(川上泰弘, CFA, FRM)